2014年2月5日水曜日

Kungstornet

レトロなカフェ




 
 
今回はストックホルムの王宮 'Kungliga slottet' にほど近い場所にあるカフェ
’Kungstornet'(クングストーネット)を紹介します。
 
このカフェは、1934年創業のストックホルムで最も歴史のあるカフェの一つと
言われている、昔ながらのカフェです。
 
 
 
 
建物の2階にはテラス席があり、正面入り口には1930年代に造られた
当時の面影を残す螺旋階段が目に入ります。 
 
 
 

スウェーデンには、おしゃれでモダンな新しいカフェもたくさんあります。

でも心からほっと出来るような、気取らない場所…
つい長居してしまうのは、ちょっと古風なカフェだっりしませんか?
 

 
 
  ショーケースの中は伝統的なスウェーデンのお菓子屋さんらしいメニューが並びます。
丁寧に手で剥いたエビのオープンサンドウィッチが美味しいとのことです。
 
  
 
 
今回はセムラとコーヒーを注文。 
 

1月頃から2月のイースターの頃まで、
カフェやパン屋さんなどで、’Semla’『セムラ』というお菓子が店頭に並びます。

丸く焼いたパンをくり抜いてアーモンドペーストと生クリームをたっぷり詰めた
スウェーデンの人々に長く愛されて続けてきた伝統の季節のお菓子です。
 
このセムラ、サイズも大きいのですが生クリームがたっぷりで
これ一つでお腹いっぱいになります。

 
 
 
家具もお店の長い歴史を伝えるように、少しほつれていたり、染みがあったり、
でも、なんだかそれも味のある感じ。
 
お客さんも落ち着いた客層が多く、観光客は少なめで、
地元のおじいさんおばあさんや、顔なじみの常連さんが多いみたい。




50年代風?のオレンジのフレッシュジュース絞り機も、未だに現役で
なんだかここにいると、ほっこりした気分になります。



 
 
今回は、サーモンのオープンサンドもオーダー。
ドイツ風の酸味のある硬めのパンに、ゆで卵とたっぷりの'Gravad lax' が乗っています。
Gravad laxとはサーモンを塩とディルなどで漬け込んでマリネしたものです。
 
 
 
 
 セムラとオープンサンドで、お腹も心も十分満足です。
 
ガイドブックにはあまり載っていない、地元の人が集まるカフェ巡りも楽しいですね。


 
 
スウェーデンのセンスのいい流行のおしゃれなカフェも素敵ですが
古くからある伝統的なお店の居心地の良さに、改めて価値を感じるようになりました。

皆さんも一度, kungstornetで、
ゆっくりとFikaを楽しんでみてはいかがでしょうか?


Konditori Kungstornet 

 地下鉄: Hötorget駅(175m)
Address: Kungsgatan 28, 111 35, Stockholm

Phone: +468206643
 

2014年2月4日火曜日

Göteborg International Film Festival

ヨーテボリ国際映画祭



 

 
今年で37周年を迎える’Göteborg international film festival’
ヨーテボリ国際映画祭が1月24日から2月3日まで開催されました。
 
1979年以来、毎年開催されているこの国際映画祭は、
昨年では34,000人以上の観客を動員し北欧で最大規模を誇ります。
 
 
10日間の開催期間中は84ヶ国から500本以上の映画が街中で上映され、
同時に北欧映画を世界にアピールするべく、セミナーや監督を招いた催しなどが開かれます。

ハリウッド映画や、有名俳優を起用したメジャー映画は殆どありません。

この映画祭の魅力は北欧、ヨーロッパ、アフリカやアジア、中東地域を含めた
世界中の個性的な映画を一度に楽しめる所です。
 





"Draken"という名の懐かしい趣きのあるこの建物は、1956年に建てられた映画館。
 
現在は映画館としての役目を終えていますが、
特別なイベントやこの映画祭のメイン会場として使われています。
 
 
 
 
映画館の照明や使われているテキスタイルも年代を感じさせる、温かい雰囲気です。
 
 
今日2月3日の映画祭最終日は2014年のパブリックチョイス賞に選ばれた、
アイスランドのBenedikt Erlingsson監督の "Of Horses and Men"の上映がありました。
 
アイスランドホースを題材にした映画で、観客の投票によって選ばれた作品です。
私も観覧してきましたが、会場は満席で多くの観客を沸かせていました。
 

Of Horses and Men by Benedikt Erlingsson

 
 

今年は日本映画が7本上映され、是枝 裕和監督の’そして父になる’
などがエントリーされ日本映画は毎年定評があります。 
 
 

 
今年一番の北欧映画を決める’Dragon awards best Nordic Film賞’は
ノルウェーの’Letter to the king'が受賞しました。
 
受賞の詳細はこちらから
 
 
チケットを購入するには'Film Pass’という共通券100Krが必要になり、
セミナーや展示会、コンサートなどが無料で入場できます。
 
価格は映画一本につき60Kr (夕方上映の場合は90Kr)
 
 
ヨーテボリの国際映画祭は、一般市民の文化に対する高い意識と支援により
長年支えられ続けていると感じました。
 
多くの移民にとっても自国の映画が上映されることは、嬉しいことですし、
低予算の映画でも鋭い切り口で描かれた映画も多く
異文化を理解し合う上でも、この映画祭の開催はとても大切なことだと感じました。
 
是非、ヨーテボリの映画祭を訪れてみてはいかがでしょうか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 












2014年2月3日月曜日

Stockholmsmässan

Formex

 
 
 
 
 
1月15日から18日にストックホルムで催された"Formex"
北欧で最大のインテリアデザイン見本市です。
 
会場はストックホルムのÄlvsjö駅からほど近い場所にある"Stockholmsmässan"、
48の国と地域から2万人を超える来場者数があったそうです。
 Formexはスウェーデン国内外のバイヤーの為の見本市で一般公開はありません。)
 
 2月に開かれる家具見本市(Möbelmässa)と並んで、スウェーデンを代表する
デザインの見本市です。
 

 
 
広い会場をすべて見て回るのは一日ではちょっと厳しいくらいに大きな会場に、
ホームインテリアを中心に、テキスタイルやギフトなど、
様々なデザインプロダクトが集結しています。
 
今季のデザインの傾向やトレンドの流れを掴み、情報を仕入れたり、
交渉をしたりする場所で、日本の見本市と変わりませんが、スウェーデンらしいのは
有名デザイナーが展示ブースに立っていて、気さくに話してくれたりすることです。
 
 
 
 
 
 会場全体が統一感のある展示で、
照明の使い方の一つをとっても、とても上手にまとまっています。
 
主張しすぎないけれども、シンプルさの中に、
斬新なアイデアとちょっとしたユーモアが隠された、
北欧独特のセンスが光っています。
 

 
 
 会場内のレストランも展示会場のテーマにあわせて作られています。
なんだか映画のセットの中でお食事をしているような雰囲気でした。
 
 
 
 
数えきれないほどの展示ブースを回りましたが、
その中でも撮影許可のあったところだけを掲載していきます。 
 
 スウェーデンの西海岸沿いヨーテボリの近くで作られている、
100%天然の材料だけで作られているオイルや石鹸を扱うお店。
 
乾燥した海藻(ワカメ)をお風呂にいれて戻して、湯船に浮かべてお湯につかると
お肌がすべすべになると聞いて興味が。。湧きました。
 
最近スウェーデンのお寿司屋さん(Sushi Bar)でもワカメサラダを
見かけるようになってきましたが、海藻が注目され始めているのでしょうか。。
 
 
 
 
 こちらはファッションデザイナーのMaria Bymanさんの展示ブースでパチリ。
 
洋服のテキスタイルデザインから試作まで自分のブランドのすべてを一人で手掛けている
彼女の作品は独特の世界観があります。
 
日本では"naTur"で取り扱いがあります。
 
 
 
 
 こちらはノーベル賞の授賞式で開かれる、ノーベルディナーで使われている
テキスタイルを手掛けている麻専門のテキスタイルメーカーの’Klässbols’から。
 
日本からインスピレーションを受けたというガウンは、
刺し子を思わせるデザインが施され、
生活の中で使われてきた用の美と北欧デザインの融合のようでした。
 
(写真は許可を取って撮影したものを掲載しています。)
 
 

 
 
FORMEXのテーマゾーンは
出展しているメーカーの商品で構成され、
大きくトレンド別にまとめられ展示されていました。
 

 
 
 
 テーマは ’Day dream" 
レトロで謎めいた少女のほんわりとした夢の中を覗いているような不思議な空間や
シンプルで漂うような機能的でありながら、詩的さを合わせ持つ空間に
まとめられていました。
 
 

 
 
デザイナーにとってトレンドの予測も大切な要素ですが、心がけていたいのは
自然や暮らしの中から、ふとした瞬間に生まれるインスピレーションに耳を傾けることで、
よいデザインは生まれるのではないかと感じました。
 
 
 
 
こちらは’Formex Formidable 2014 ’という賞を受賞した
プロダクトデザイナーKristina Stark のデザイン。
 
 
 
 
 スウェーデン暮していく中で気が付いた、何気ない風景や、
スウェーデンのデザインについてこれからも、
少しづつ発信していければと思っています。